イランの歌に、楽あり憂いあり

『ああ、あなたへの想いに泣き叫ぶ、私の心よ!
この心のせいで、私は困難に陥ってしまった
ポトリ ポトリ 瞳から 次々と雫が滴り落ち
河川となり 私の家を流してしまった』

こんな詩が歌われているからには、
どんなに哀しい旋律なのだろう?
と思ってしまうのが普通です。
日本の演歌なら、マイナー調でこぶしを効かせ
歌い上げるのにぴったりな内容。しかし。
そうはいかないのが、イランの音楽世界。

涙壺@ガラス博物館(テヘラン)

これが、どんな風に歌われるかという話の前に、
8分の6というリズムについて、見てみましょう。

イラン人たちは、8分の6拍子の天才です。
彼らが、生まれながらにして、
「身体に染みついた」「血の中にある」
というリズムが、これです。

・・・と言っても、ただ単に8分音符が6つ、
「 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 」
と、お行儀良く並んでいるだけではないんです。

「ディッ・・・タタッ、ディッタッ —
ディッ・・・タタッ、ディッタッ — 」
と、悩まし気に茶目っ気たっぷりに
モタる感じが、イラン的。

このリズムが鳴り出すと、彼らは
くねくねと踊り出さずにはいられないのです。

お見事!これぞ、生まれながらの6/8の天才!?

そう、そして冒頭の詩は、
この8分の6拍子のリズムで歌われます。

それは、
「涙が頬をつたっているんだけど、笑顔」とか
「泣きじゃくっているうち、笑いに変わる」
とかいった感じです。
深い悲しみの淵にいても、何かがきっかけで、
悲しむ自分が滑稽に思えてしまうような・・・。

そんな「雨降ってるのに、晴れ空」な感じが、
イランの音楽にあるのです。

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